++ #09 2005年3月 日本里帰りレポート その2 ++
**滞在中の3週間**
いやー、上げ膳据え膳で、私はカイの世話と自分のことだけ考えていればよく、幸せでした〜。
朝はゆっくりコーヒーを飲んで、午後からはカイとお昼寝、夜は毎晩瀬戸内海のとれとれの海の幸と日本酒に舌包み〜というお気楽さ。
桜が見れるかもーー、と期待して行ったのだけど、寒いの何のってーー。
滞在中に3度も雪が降って、その他は雨や曇りの毎日で、晴れた日はほんの数える程度。
テキサスの暖かい気候と、セントラルエアーで家中が快適温度に常に保たれていることに慣れている私は、トイレやお風呂場、廊下が寒いのが身にしみたーー。
考えてみると、日本は資源が高いから夏は暑いし、冬は寒い。 災害も多いし、地形的にも山ばっかりで人が住みよいとは言えない国なのに、太古の昔から文化が発達して、今や日本は世界で5%の発展国。 いやー、日本人、たいしたもんだー。
それでも桜が見れた!
通常の桜より1ヶ月ほど前に開花する山桜
滞在中は、親戚のみんなが私たちに会うために集まってくれたり、オースティン時代のお友達のゆみちゃん、エミリちゃん親子が東京から遊びに来てくれたり、高校や大学時代の友達と会ったり、コンビニを買う当てもないのにふらふらと徘徊して、商品一つ一つにふむふむと感心したり、買い物に行って洋服を買ってみたりーーと普段私がしている余裕ゼロの生活とは正反対の毎日。
でもなぜか、その正反対・非日常の毎日がカイを不安にさせたらしく、3週間の間カイはママ、ママと毎日100回くらい私を呼んで、トイレにまで泣いてついてくる有様。
その様子を見た両親からは、「後追いというのは子供の成長に必要だ」、「カイは母親の愛に飢えている」、「母親と毎日一緒にいて満足している子供は、親からすんなり離れられるもの」と毎日言われ続けた私。
確かに私は仕事をもっていて、カイの子育てに関しては常に負い目を持っている。 今回のカイと二人っきりの里帰りも私たち二人にとってはとってもよかったと思う。
でも滞在中のカイの異様なまでの私への執着は、『いつもと違う場所での、いつもと違うリズムでも生活』という非日常さが、カイを不安にさせたからだと母親の私は思うし、愛情と言うのは時間ではなくて、その密度、どれだけ子供と真正面から向き合えるかーーと思っているから、決してカイが親の愛情に不足しているわけではないと思いたい。
そしてその愛情が、私が仕事をすることで不足することのないように、いつも努力をして考えているのだけれど、「カイに十分なことをしてあげられているかーー」ということを常に一番の不安材料として抱えている私は、一番気にしていることを毎日言われて少しショックだった。
普段のカイ、普段の私を見ずに滞在中の態度だけで、「カイは親のために普段は聞き分けがよく我慢している=そしてそれが今リリースされてものすごく甘えている」というように思われ、少し淋しかった。
たぶんそれが当たっているのかもしれない。
カイは母親の愛に飢えているかもしれない。
カイの子育てという観点から見ると、私がフルタイムで仕事をしているということを両親がよく思っていないことは、カイが生まれた当時から感じていたし、私が仕事を辞めさえすればそういう心配を両親にさせなくて済むのだけれど、でもこれは私が決断したことだから、両親にはポジティブに受け入れて応援して欲しいなー、と今回痛切に思った私。
ハゲでものすごーーく悩んで、毎日髪を取り戻すべく努力している人に向かって、「あなたはハゲだからーー」と毎日言うようなものである。>違うか?笑
考えて見ると、「母親が働いていても、子供はちゃんと育つものよ。がんばって貴方の思うようにしてみなさい」などという言葉は両親から一度も聞いたことがないように思う。 心の中ではきっとそういう風に思ってくれているのだとは思うが。
そういう私の気持ちを滞在中にちゃんと言葉で伝えたいと思ってはみたが、滞在しょっぱなにセンシティブな話題で父親と口喧嘩をしてしまい、その後は親子で向き合って、腹を割って話をすることもなく、当り障りのない話題をして3週間が平和に過ぎるように極力つとめてしまったので、そのことだけが少し心残りである。
ジョナサンとコールの両親は常にお互いが気を使い合って、励ましあったり労わりあったりするのだけれど、ずばずばと思ったことを言い合う私と両親との関係からすれば、「ちょっと気を使いすぎじゃない?」と思ってしまうことも多く、言いたいことを言える関係はいいと思ってはいるのだけれど、今回はさすがに頻繁にずばずば言われたのでグサーっと刺さってしまった。
普段離れている分、本音の部分が見えにくくなってるというかーー。
でもそういうグサっとくることも言ってくれるのは両親くらいなので、ありがたく感謝して、日々の糧にしなければー、と思ってみたり。
ハゲの人にむかって、「かつら付けたほうがいいんじゃない?」と言えるのもその人の親くらいかもしれないし。>だから同じ事じゃないってー。汗
まぁ、娘も30を過ぎて、家庭を持ち、さらに海外生活で、その国の習慣というものに慣れてしまったりすると、たまの里帰りの親子関係というものは難しくなるものなのかーー。
・・・そういうことを思いつつも、滞在中、のーんびりと過ごさせてもらって、リフレッシュしました!
カイもやっぱりママが一番!なので、私と毎日一緒にいれて楽しかったと思う。
そうできるように努力して環境を作ってくれた両親には感謝しています。
それでも3週間目にはなんとなーく、家に帰って元の生活に戻りたいなー、と思うようになってしまった私。
決して実家が居心地が悪いとか言うのではなくて、そののーんびりも毎日続くと、疲れてしまうようになったのである。
子育てや家事で使う脳みそと、オフィスで使う脳みそは全く別の部分で、当然気持ちの持ちようも全く違うわけで、アメリカではそのON/OFFのスイッチがいつも切り替わっていたように思う。
今回そのスイッチの切り替えをせずに過ごしていると、普段感じるリラックスした気分も当然のこととして感じなくなったり、ちょっとのことで疲れたりーー。
とにかく毎日毎日眠いのなんのってーー。 しっかり毎日昼寝をしましたが。
母親に「専業主婦をしていないから気持ちの切り替え方がヘタ」と言われてしまったのだけど、まさにその通りで、普段仕事が終わって2,3時間カイと過ごす時の感覚と同じように毎日カイに100%向き合って、ずーっとママスイッチがON状態だったのかも。
専業主婦は際限のない仕事の連続だからこそ、ママたちは自分で「ここはちょっと子供の面倒は手抜きして休憩〜」とか上手くやってるんだろうなぁ。
そして、そして、やっぱりジョナサンと3週間も離れるのはつらいーーー。
カイも最後の3日間は、「おうちにかえりたい」「ダダにあいたい」と言っておりました。
次回は3人で帰れたらいいなぁ。
恐らく私たちが「そろそろ帰って元の生活に戻りたいなー」と思う頃には、両親も「早く帰ってくれーー」と思っていたと思う。
老体(といってもまだまだ若いのだが)にムチ打って、3週間もの長い間、孫と娘の面倒を見てくれてありがとう!

憧れの新幹線に発乗車!