N's Little Happiness
++カイ++
2003年11月10日、カイはこの世に誕生した。
考えてみれば長い、長〜い9ヶ月間だった。
妊娠発覚からひどいつわりに苦しみ体重は5キロ減。
つわりがようやく治まったと思ったらひどい偏食で1週間にすいかしか食べなかったり(というか食べれなかった)、ドーナツを毎日3個食べたり(ジョナと食生活のことで大喧嘩)。
かと思ってるうちにお腹はどんどん大きくなって街を歩いてると見知らぬ人からも「こんな所でうろちょろしてると産まれるわよ〜」と言われる始末。(その時点でまだ妊娠7ヶ月)たったの3回しか超音波をしてもらえなくて、他人からみたらエイリアンとしか思えない白黒の写真をみて「かわいい足だね〜」とか、「鼻がジョナサンに似てる」とか夫婦でいいあってニコニコしたり(以前超音波写真を『可愛いでしょーー』と見せてくれた友達がいた。『マジでーー?』と大笑いした私。ごめんよ、友よ。)、妹から譲ってもらったお腹の中の音が聞こえるモニター、いわゆる『親ばかグッズ』をお腹にあてて、その存在を確かめようと躍起になったこともあったっけ。
どんなに想像力を働かせても、どんな顔をして出てくるのか想像つかなかったし、お腹の中に小さな人がいるのが不思議だった。私の血や肉で人1人創っちゃうんだもの。
急に変なものが食べたくなったり、感情的になったり、身体がどんどん変わっていって私が私じゃなかったみたい。
うん。あの9ヶ月間は異次元の世界にいたような、長〜い夢をみてたような感じ。
予定日を10日も遅れてその前後2週間は地獄だったなぁ。
1日に何人もの人から「まだ〜?」コール。
ストレスがたまって昼間は留守電にして電話にでないことにした。(そうすると家にいない=出産と勘違いされて、また面倒くさいことになったんだけど。)今、この手にカイを抱いてると、お腹の中にいたのはこの子でしかありえないって思えて、どうして想像がつかなかったのか、実感がわかなかったか、不思議な感じがする。
暖かくて、いい匂いで、抱っこしてるだけで身体の中がフワーッとしてきて、幸せな気持ち。
あ、なんだかストンとわかった。
私の中で実感できないまま大きくなっていったものは幸せの塊だったんだ。
カイは幸せの塊なんだね。